聖闘士聖衣神話: 女神 アテナ [レビュー]

聖闘士聖衣神話の『女神 アテナ』です。
聖闘士聖衣神話シリーズ10周年記念ということで、最後の大物アイテムが登場。
このアテナが発売されたことで、メイン枠のキャラクターは出尽くした感もあります。
そんなシリーズの集大成的な女神アテナ。今回はアニメ版カラーで発売となりました。
完成度のレベルは非常に高く、ギミックも定番で落ち着くことも無く
新しいギミックなども取り入れられ、ファンとしても非常に面白い発見があるアイテムかもしれません。



女神アテナ(城戸沙織)素体。このアテナの発売まで見越して開発されたという女性素体。
シャイナや魔鈴などのように装飾類は無く、テティスのようなプレーンな構造です。
パール塗装で胴体部はレオタード風に仕上がっています。

素手での杖の持ち手も付属していました。今回のフィギュアはほぼ真っ裸ですし、
有効なパーツではなさそう。
キャンペーン商品だった『 城戸沙織』とは素体サイズが異なりますし、
素体にドレスが縫い付けられているので、互換性は考慮されていなさそうです。


聖衣装着時の安定性を図るために専用の台座が用意されていました。
両足部分にクリアーの支柱を挟み固定。
固定はユルめながらも、台座が有ると無いとでは大違い。
聖衣の装着時にはありがたさが実感できるオプションでした。



頭髪部分のモミアゲは可動式。
神話EXのフィードバックで採用された頭部の基部パーツを介して独立可動。
基部パーツがあることによって、頭髪やフェイス部の取り外しが容易にできるのは嬉しいところです。

聖衣のマスクを装着するときは専用の頭髪に差し替えます。
首元に設けられたボールジョイントに後髪を取り付け。ここの可動部が独立しているので
マスクの装着時にある程度の可動スペースが生まれていました。

聖衣装着時には胸部のパーツを小さめのものに差し替えします。


聖衣装着!!

これこそが聖闘士聖衣神話ファンが10年間待ち望んだ姿。
小柄な素体の上に纏った聖衣パーツは、そのほとんどがプラパーツ製。
それでも、この重厚さだけに素体バランスは結構危ういものが。
幸い、スカート部分が支えになってくれるので、転倒するといったことはあまり無かったです。

杖と盾を取り外して。
カラーリングはアニメ版となっているので、スカート部分のヒレは短めのパーツがデフォルト。
後述しますが、原作版の長さのスカートにも交換可能となっている仕様でありつつも
パッケージ開封時には、スカートパーツには原作版のパーツが標準で装着されているので
いちいち、ヒレパーツを交換しなおさなければならない面倒くささが。。。
その辺の梱包や、説明書の読みにくさ・パーツ説明の端折りも不親切さが目立った感じもありました。

パーツのクリアランスなども十分で、パーツの保持力も良好な感じでした。
布スカート部分は、実際にはプラパーツ製で出来ていましたが、薄いパーツだったので
破損防止を考慮してか、ジョイント部分が外れやすい構造になっていました。

大きな翼部分。展開可動のパーツを設けると仕方ないところなのかもしれませんが
収納時にはもっとコンパクトになってくれると、デザイン的にもありがたいところかも。
可動部は設けられているものの、後ろ髪のパーツが干渉して翼は常に横に広がった状態。
翼パーツの装着には、胴体部と首部分の聖衣パーツを挟み込んで装着しているので
重みで勝手に外れたりすることは無いのは、過去に例の無いアイディア賞ものでした。



フェイス部。完成度には文句なし。
交換フェイスパーツは《通常・叫び・閉眼》の3種類付属していました。
ムック本、聖闘士聖衣MYTHOLOGYによると、
神話シリーズのフェイス造形では非常に評価の高い方が造形されているとのことで、安定感も頷けます。
無印神話で標準でこれだけのフェイスが付属していることも非常に珍しいこと。

マスクを被った状態だと目元がやや隠れてしまうのと、トサカパーツのゲート跡が目立つのが
見栄え的にちょっともったいない気も。

マスク非装着の画も。
劇中シーンではマスクはすぐ外れてしまうから、非装着でも違和感ないです。

マスク非装着の時は、後ろ髪パーツの隙間部分に翼を通す形で取り付けるようになっています。



杖の先端は《アニメ版【左】と原作版【右】》の2種類のパーツが付属していました。
差し替えでで交換。

盾の裏側には2重関節が仕込まれたグリップがありました。
あまり目立ちませんが、グリップにはエングレービングのモールドが施されていてチープ感はないです。
盾そのものもプラ製なので、本体に持たせたりしても大丈夫な重さ。
グリップを伸ばして、マンガの聖衣装着図のように地に着けた状態にすることも。
また、台座部分に盾を固定するクリアージョイントも付属していました。
ジョイントは多重関節のため、様々な動きに対応してくれるようになっていました。


翼は中間部で2箇所動き展開状態に出来ます。
相当な横幅になってボリューム感がハンパないです。。。



聖衣の可動部では肩アーマーが胴体との接続部で2重関節。【画像左】
スカート部のヒレ部分の基部がボールジョイントになっています。
ボールジョイント基部とヒレ部分に番号を割り振った刻印がされています。【画像右】

内側の布スカートパーツ(前後左右4パーツ)も独立可動。
通常では見えない、脚部の聖衣パーツもあります。

今回、面白い構造だと思ったのがフロントとリアのアーマーの装着方法。
アーマーは1体式になっていて、股部分を跨いで胴体部に装着。
デザインだけだと、パーツ点数の多そうなスカートパーツだけに、
コンパクトさと堅牢な構造を重視したようになっています。
そのおかげでパーツのポロリは無かったです。
台座に取り付けるときは、クリアの支柱を脚部の聖衣に引っ掛ける感じで。

背中部分にディスプレイジョイント接続用のパーツを取り付けられるようになっていました。
神話用ディスプレイステージや、魂ステージ等に対応しています。
聖衣の形状によっては、スタンドのクリップで掴みにくいものもあったり、
合金パーツの重みで宙に浮かせるシーンの再現が難しいシリーズだっただけに
初の試みとしてはで非常に面白いです。
ただジョイントのパーツの取り付けには、非常に厄介。
腹部背中のパーツは、聖衣の一番手始めに装着する箇所だけに、後々の交換は
聖衣パーツの殆どを分解さなくてはいけないところ。
ジョイントパーツそのものは、後ろ髪で隠れてしまうので、アクションさせて遊ぶ人は
ジョイントパーツをつけっぱなしでも良いのかも。。。




杖の先端と、スカートのヒレパーツを交換して原作版風に。
原作版だとカラーがゴールドなのであくまで原作風といった感じ。
もうこの時点でOCE]版が発売されることが決定しているような。。。。


アニメ版と原作版とではスカートのヒレ部分の長さが違います。
原作版は長いパーツのものですが、長いパーツはオブジェで使用するパーツにもなっています。





アクションはスカート部分で脚部が隠れている影響で演技力はかなり弱いです。
頭部も申し訳程度に動くのみで、アクションの殆どは腕部の演技に頼るところが大きいかも。





このアテナの発売でようやく最終決戦のシーンが再現できるように・・・・。


アテナの聖衣オブジェ形態

殆ど素体装着時と同様の形状。
台座部分に、スカートアーマー固定用の台座も加わっています。
脚部は一部、設定どおりに腕部に。



アニメ版の短いスカートはオブジェの内部に収納。
更にその奥には脚部のパーツも。


組み立て方にコツがいるのか、いまいちスカートアーマーの収まりが上手くいかなかったです。



聖闘士聖衣神話シリーズ10周年記念と連動して、やっと発売になった女神アテナ。
求められたのはシリーズの集大成ということもあり、最後のビッグネームにふさわしい納得の完成度。
新しいことにもチャレンジしようとしている部分も随所に見受けられ、開発の気合も感じられます。
デザインやキャラクター性から、聖闘士のような激しいアクションシーンを想定していない
構造なのは致し方ない部分だとしても、単体の可動フィギュアとしては物足りないところも。
ですが、このアテナは凜として立たせておくだけでも十分画になる魅力があります。

タイトルとURLをコピーしました